【驚愕】市立札幌病院救急科、人員の補填に他科の持ち回りを発表

市立札幌病院(札幌市中央区)は14日、救命救急センターの医師12人のうち7人が今月末に退職すると発表した。代替医師の確保はメドが立っていないものの、4月からはほかの科の医師が同センターの診療に加わるほか、北海道大の医師派遣を得て、現行の診療体制を維持する方針。 同病院は、市内に五つある3次救急医療機関の一つで、救命救急センターは今年度、計12人が勤務。午前8時45分~午後5時15分(休憩45分含む)と午後4時半~翌日午前9時半(同1時間半)の2交代制となっており、原則として日中6人、夜間2人体制で救急患者の治療に当たっている。

退職する7人は、いずれも家庭の事情や自身のキャリアアップを理由にしており、経営管理部の蓮実一郎部長は「病院の方針に対する不満は聞いていない」と説明している。

4月からは泌尿器科と消化器内科の医師が週3回、救急センターの日中診療に加わり、北大も4月中旬以降に救命医を派遣する予定。7月と10月には1人ずつ採用・復職も決まっているという。蓮実部長は「厳しいシフトだが、24時間365日の受け入れ態勢は維持していく。今後も道内外の大学などに協力を要請し、診療体制の早期回復に努める」と話している。

2015年度のセンター搬送者は894人で、うち540人が3次救急の対象になる重篤患者だった。

【藤渕志保】毎日新聞2017年3月15日 地方版

ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170315/ddl/k01/040/093000c#csidx8cd926b4d054e8e9db95a73bc8b6c2d

以前の記事はこちら↓

市立札幌病院救急医が大量退職

市立札幌病院救急医が大量退職 ー救急はつらいよ

昨日市立札幌病院救急科から、報道関係者に説明があったようですね。

つまり、

  • 退職は個人の事情によるものである
  • 受け入れ態勢は今のまま継続
  • 人員の補填は院内他科、北大救急科、新規採用で賄う

ということらしいですが、個人の事情で一気に7名辞めるっていくらなんでも苦しい言い訳ですよね。

いろいろ突っ込みどころは満載なんですが、もっとも気になったのは、”院内の他科の応援”です。

報道関係者に提示された文書によると

院内他科の医師が、救命救急センターの業務を支援する。現時点では4月以降、 週3回、それぞれ1人が日中の診療に参加する予定であり、今後も引き続き、応援 人数の調整を行っていく。

市立札幌病院の救急体制について

と記載がありますが、もし自分の病院でこんな自体になったらと思うと恐ろしいです。以下に問題点を示します。

どのように応援医師を決めるのか?

そもそも、救急はかなり特異な分野ですので、いきなり搬送患者を診ろといわれてできる医者はまれではないでしょうか? 特に三次救急となると、二次でもてあますような多発外傷、薬物、熱傷など生死に直結する重症患者も多く来るはずです。外科などで、救急好きな若手先生はいるのかもしれませんが、内科やマイナー科を長くやってきた医者にとっては、土俵がまるで違いますので、恐怖すら感じると思います。手をあげる人がいなかったらどうするのでしょうか?各科持ち回りで貧乏くじの押し付け合いでしょうか?

応援の体制はどうするのか?

少数の医者が繰り返し応援にくるのか、いろいろな医者が代わる代わるくるのかはわかりませんが、おそらく誰も自分の専門や患者を放り出してまで、救急の下働きをしたい医者などいないでしょうから、代わる代わるになるのではないでしょうか?そうなった場合、毎回、あれこれ教えなければならない現場の負担は相当なものになるでしょう。今いる救急の医師は、それで過労にならないでしょうか?

応援者の元々の業務はどうするのか?

応援に来る医者にも元々の業務があります。おそらく暇を持て余している科はないでしょう。その中で、応援に駆り出されては他の業務にしわ寄せが来るのは必至でしょう。ではその補填は?ないでしょうね。

報酬はどうするのか?

報酬も気になります。もともと給料を払って雇っているのだから、その業務の一環としてやれと言われるのでしょうか?それとも、手当を出すのか?出すとしたら、外部からの応援医師との釣り合いはどうするのか?(外部の救急医に支払うような高額な報酬を支払うとは到底思えませんが)


そもそも、疑問なのは北海道大学病院から応援を頼むならば、市立札幌病院での受け入れを一時縮小して、北海道大学など他の病院で受け入れを強化してもらうなどの措置はとれないのでしょうか?
いずれにしても、大量退職で”現状体制”ではないのに、無理して三次救急病院の意地を貫こうとするあまり、患者に危険が及ぶことがないよう願いたいものです。

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