前後がばらついてしまいましたが、これから試験勉強を始める方々へむけて。
限られた時間で合格を勝ち取るには、良質な教材を読み込み、繰り返すのがよいだろうと思います。
参考までに私が使った中で、役に立った教科書やサイトを紹介していきたいと思います。
講習会
日本周術期経食道心エコー認定委員会が主宰するTEE講習会
毎年春と夏に開催されます。土曜日、日曜日のまる二日間かけた20くらいの講義で、JB-POT試験の内容を概ね網羅した内容です。
過去の講習会内容はDVDで見ることができます。
基本的な内容は変わらないようですが、少しずつアップデートされた内容を抑える必要があります。特に7月の講習での内容が頻出ということです。
が、この内容を知るには講習会に参加するしか方法がありません。というのも、7月の講習会DVD発売は11月の試験に間に合わないのです。
講習会参加者へがDVDが試験2週間前くらいに届きます。
*この講習会とは別に、心臓血管麻酔学会で直前講習というものも開かれるようです。
会場で「直前講習が一番よく出るんだよなーー!」とぼやく受験者の声も聞かれました。
教科書
周術期経食道心エコー実践法
まずは通称紫本
多少文字が多めでお堅い感じではありますが、網羅的なので通読するべし。
ただし、MICS,LVAD,TAVI,心移植など最新のトピックスとなる内容については詳しく書かれていないので注意。
初心者から研修医のための経食道心エコーシリーズ
フルカラーでわかりやすさ重視。
基本画面の連続性や、計測の概念などを丁寧に解説している。
ピンクの第一弾と緑の第二弾があるが、試験向けには第一弾だと物足りない印象。
第二弾にも第一弾の内容は網羅されているので、買うなら緑の第二弾だ。
超音波の基礎と装置 四訂版 (コンパクト超音波αシリーズ)
とっつきにくく、しかし意外と出るのがエコーの原理。
これを理解するために、DrSONOと合わせて目を通したい。超音波の速度等の計算問題も計算過程含めた解説がありがたい。
薄いのですぐに通読できる。
問題集
周術期経食道心エコー図―効率的に学ぶために
文章題対策の中心となる問題集。難易度としては、すこし本番より簡単か。解説は詳しいので合わせて熟読したい。動画はなし。
解きながらレベルアップ経食道心エコー問題集
米国版JBPOT対策本の日本語訳。
分野別ではなく6回分くらいのテスト方式。文章題と動画問題が収録されているが、動画は最新のmacに対応しておらず見れなかった。
(内容的には平易であまり役に立たないと同僚も言っていたのであきらめたのもある。)文章題も少し問題の趣向が違う気はするが、原理関連の計算問題の練習としてはよかった。
TEEビデオ練習問題集
分野別に動画がたくさん収録されている点はうれしい。
レビューには問題が難しすぎるという指摘があった。確かに問題は難しいが、本番の動画もスロー再生、一次停止はできないし、尺的にもこれくらいに慣れておくのが良いと思う。
解説があっさりなので、独学の場合は謎のまま残る問題もある。自分は、何度も見直して図をかけるようにしていった。その上でどうしてもわからない問題は、頭脳明晰な同僚を捕まえて相談した。
役立つサイト集
■Dr. SONOの公開講座
超音波の原理を詳しく解説したミニ講義を無料で見ることができる。イメージを掴みやすい。
■心エコーのみかた
計測の式などがわかりやすく解説されている。
■バーチャルTEE
基本二十画面を立体グラフィックと実際のエコー画像で並べて見ることができる。
どこをどう切っているのかが手に取るようにわかる。慣れるまでは、傍に開いておきたい。
■TEE of the month
毎月このサイトで出題される問題の過去問。多彩な問題と解説がうれしい。3Dエコーの画像も多い。
ただし、全部英語。すこし、珍しい症例に偏りがちなので問題の質としては少し試験問題と違うかも。。
さて。武器は揃った。
コツコツ始めよう。