妊娠と麻酔〜プロポフォール編

妊娠中。

我が子に何かあってはいけないと、

風邪薬を飲むのひとつにも気を使うお母さん。

そんななか、手術を受けなけれければならない状況になったら?

麻酔の薬って危なそう!

実際どの薬なら安心なのか教えて欲しい!

 

そう思って当然と思います。

ところが、薬の胎児への影響というのはわかっていないことがほとんどです。

というのも倫理上、実際に実験するわけにはいかないからです。

今のところ、催奇形性について明らかになっている薬には以下のようなものがあるようです。

これら以外の薬も、わからないが故に添付文書上「使用を控える」とか「安全性は確立していない」というなんとももどかしい記載が多いです。

今回はプロポフォールについて今わかっていることを考えて見たいと思います。

まず、

添付文書

麻酔科学会ガイドライン

つまり、

1、胎児への移行はある。

2、奇形を起こすことは動物、人間で示されていない。

3、脳の発達に関わる神経細胞の発達が抑制されたことが動物で示されている。

麻酔科学会が、根拠とした論文は

PMID: 8875327

これは、ラットの脳細胞にプロポフォールを暴露させて、いろいろな酵素の活性をみるという基礎的な研究でした。

ざっと見た感じでは、あまりこの分野の研究は多くないようでしたが、2014年の論文が気になりました。

PMID: 24726880

これは妊娠ラットにプロポフォールを持続静注して生まれた時の反射などを評価したものです。この研究では、奇形などはありませんでしたがプロポフォール投与群で発達に遅れが見られるという結果でした。ただ、この差は1ヶ月以内にキャッチアップされているようでした。

現状では、導入にチオペンタール、維持にセボフルランを使用してプロポフォール使用を避けるというのが教科書的ですが、そのほかの薬についてもどのような根拠で語られているのか勉強していきたいと思います。

 

 

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